第10号 特大号
1999年9月28日 発行
発行
:
万年筆博士
発行者
:
山本雅明
企画・編集
:
ザウルス
あやしい編集長
:
徳持耕一郎
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■万年筆の時間軸
〜あやしい編集長の一人言〜
万年筆の持つ時間軸
HAKASEに一番近い所にいて、週に2、3回は店に立ち寄ります。また、諸連絡があり山本社長とは毎日のように電話、FAXのやりとりがあります。社長も職人の田中さんも一人で何人ものお客様の情報を整理されます。私など、仕事柄コンピュータを使うので情報がうまく整理されているようで全くダメです。
その点お2人はここのお客様のイメージ、オーダーの違い、時にはそのお人柄までインプットされているのです。
社長を見ていると、お客様との連絡は、もちろん電話で「話す」ことが主ですが、「話し」というのは「記憶」にたよる所が多く、約束事には今一つ不向きです。そこで社長のもう1つの手段が「FAX」です。用件をFAXだけですます事も多いようですが、電話で話した内容の確認、記録という役割が主。もちろん文章は自筆。
書いたものをFAXするというのは、現代文明を使った、実は確実な伝達手段なのかも知れません。なぜなら、早くて、記録に「残る」からです。しかもそれが自筆ならば「気持ち(想い)」も一緒に届けられると思います。まッ、一番いいのはやはり「手紙」なのですが。
* * *
「待つこと」もHAKASEの商品です。
ファーストフード、24時間、オンデマンド(欲しい時にすぐ)が今という時代ですが、その正反対のオーダー万年筆。本当に"便利"な道具なのでしょうか。「待って下さるお客様」がある反面、実は社長の中ではこんな自問自答もあるようです。
あるお客様から、「今は辛抱しない時代だから、待つことがあってもいいよナァー」というお声をいただいたそうです。約1年間の待ち時間もHAKASEの「商品」と思って下さい。恋人を待つような「ワクワクする時間」ですから。オーダー直後に「私、待つわ。」という意思表示とも思えるお便りが多いのも事実なのです。
* * *
「いい時間」をお届けします。
今まで、書きたいのに書くことがつらくなる万年筆が多かったという声をよく聞きます。しかしHAKASEの万年筆は「書かせる」「書いている事を忘れるくらい疲れない」万年筆です。そして使う人に「いい時間」を提供しているようです。そう思うのは、皆さんのお便りを読んでいると、書いておられる姿が目に浮かぶからです。
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